chikakamiyatransbizのブログ

通訳者・翻訳者として日々の活動、他

エンジニアラブな翻訳者たち - 学習は外に限る!『英語は具体的・日本語は曖昧』

疲れているのを口実に、だらだらYouTubeなんか見てしまい、学習がすすまなかったのですが、昨日、読もうと思っていた本(写真)と新しく買った本を持ってスタバに陣取りました。確かに、スマホを見てしまうこともあるのですが、ここで仕掛けをすることにしました。

一章読んだらスマホをみても良い。

なんと、お陰で2冊読了しました。朝起きてからスマホをいじってしまい、肩も首もごちごちになりがち。電車の中でも見てしまう。そこで、昨日は午前中に結構お高いマッサージを受け、この値段を二度と払いたくなければ読まないこと、と自分に暗示をかけたのです。ので、いつもより朝スマホをチェックする時間が減りました。これを繰り返して習慣化したいです。

さて、昨日読んだ本は訳業の人なら基本とする名著、「伝わる英語表現法」です。もちろん、訳業じゃなくても国際ビジネスマンで仕方なく(?)英語を使っている人たち必読です。

『英語は具体的・日本語は曖昧

よく聞くことですよね。私たちが忘れがちなことは英語と日本語が見る景色はちがうということです。訳業の中で私はこれを知りました。勉強嫌いなので痛い目にあって学習する原始人をお許しください(笑)。北米某社の社長がうちの英訳はChikaの方向性が良いと思うと言って下さいましたが、これね、他でやると嫌がられると思う。日本語表現と一致しないから。あはは。

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クリスマスのクランベリーバーとコーヒー、そして伝わる英語表現法

例えば、お料理の本によく表れています。
https://www.amazon.com/Joy-of-Cooking/dp/0743246268

代表的なアメリカのレシピ本ですが、多少のイラストとあとは言葉。美味しそうでも何ともないんです。また、メニューも写真が付いていないので、一生懸命、説明書きを読みます。現地の友達はそれを読んで "Oooo, avocado and blue cheese? I will have this one." なんて🤤を垂らすのですが、私には無理。え?乗っけてあるだけなんじゃないの、とか。でも、実はレシピもメニューも言葉で私たちの脳みそに写真を生成しているのです。

Leave it stand until it becomes brown. こんがり焼き色が付くまでそのままにします。

アジアンのお料理は野菜や肉が一体化したお料理が多いと思います。春巻きの中はとろとろ、熱々の鶏肉と野菜の細切りが混然一体となった餡を包む春巻きの皮がカラッと上がったこんがりきつね色。これを齧れば中からじゅわーっと餡が染み出て口の中で混然一体。美味しんぼ風解説で失礼。でも、日本人だと材料言われただけで、全体の味が想像できないと思う。これとは対極的に、アメリカでタイカレーの作り方をテレビで見ていて、うわー、これ、不味くね?と思ったことがあります。ご飯🍚の上にグリーンカレーソースを載せ、チンゲン菜を載せてその上に鳥🐓の胸肉の蒸したのが載っている。実は、これ、言葉にも通じるなと思いました。つまり、英語圏では一つ一つの話題が明確に独立している。そして、まぜこぜにしないで、統一感を保っている。しかも、一つ一つがシンプルで分かり易い。日本語って春巻きの皮にくるっと巻いて中が見えない状態にしがち。これって何かと言うと、名詞の多様です。これを英語だとまずいのです。

 

ビジネスだと、「現状を観察し、その上で手を打ちます。」みたいな文て良くありますよね。

すると、現状 status などが思い浮かぶと思うのです。
でも、これを簡単に明確に言うとしたらどうでしょう?

We will observe what is going on, and then take the next step.

くらいですかね。

 

最近課題で出たのが 「二酸化炭素と窒素の排出ガスを減らすことにより大気汚染が緩和する」だったかな。

難しく書くこともできますが、会話中だったら, The air gets cleaner with less carbon dioxide and nitrogen. くらいまで言ってもよさそうです。なるべく簡単に言って、自分の下を噛まないようにという自衛もこめて(笑)簡潔な文を目指します。
こんな風に言えば、相手の疑問を誘うことができて会話が続きそうですよね。

The question is how, なんて自分で続けても良いかも、です。

 

リトラクターとベルトの塩水噴霧試験を行う。

ここで私の目に浮かぶのは、リトラクターとベルトは組み上げないでばらばらのままの試験なんだなと言うこと。シートベルトアッシィと言う表現じゃないから。
よく法規なんかで見かけるのが、
The salt spray test shall be conducted on retractors and seatbelts. 
シートベルトと言うと組み上げ品だと思われるので、belt webbing に変えます。 塩水噴霧試験て書いたら技術畑の人は何をやるのかお分かりだと思うのですが、素人にはなにをするこっちゃろうと。そこで、法規もXX章を見ろとかいって具体的な方法に移ります。
Place three retractors and belt webbing specimens in the salt spray chamber, and leave them in the mist of salt water of a 4% concentration according to ASTM XXX. 
1個分のシートベルトは3mくらいあるので、ここは1mくらいにカットした試験片です。

塩水噴霧試験で前処理。摩耗させて破断強度試験、みたいなところまで目に浮かんだら、あなたもオタクです。